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監査等委員会設置会社への移行表明企業、アンリツ ~監査等委員会設置会社は運用の監視が重要~ 安田 正敏

アンリツ株式会社が今年6月の定時株主総会で決議されることを条件として監査等委員会設置会社へ移行する方針を決議しました。アンリツにはその心配はないと思いますが、しっかりした内部監査部門を持たず常勤の監査等委員を置かなくも会社法の違反にはならない監査等委員会設置会社については、外部の眼、例えば投資家の眼から見るときはその運用の実態に十分注意を注ぐ必要があると思います。

機関設計の選択議論に虚しさを覚える ~資生堂のコーポレートガバナンスの実践に学ぶ~ 安田 正敏

監査役会設置会社である資生堂のコーポレートガバナンスの実践を見ていると監査役会設置会社、指名委委員会設置会社、監査等委員会設置会社などの機関設計について議論することがどれほどのことかと思えてきます。資生堂はコーポレートガバナンス・コードの有識者会議での議論のはるか先を行くコーポレートガバナンスを実践しています。


とにかく説明(エクスプレイン)をしよう ~コーポレートガバナンス・コード有識者会議の議論について~ 安田 正敏

説明することを避ける傾向が日本の企業に強くあるということを考えると、今回のコーポレートガバナンス・コードにおいては「遵守か説明:Comply or Explain」から一歩進んで遵守した場合でも説明を求めるという原則に立った方が良いのではないかと思います。それが、スチュワードシップ・コードに基づく投資家のエンゲージメントに対して企業側からのコミットメントになることだと思います。この点からたたき台の「原則3-1.情報開示の充実」は重要であると思います。

現状維持はあり得ない ~コーポレートガバナンス・コード有識者会議の議論について~ 安田 正敏

第5回の議事録が公開されましたが、今回の議論の中にも現状を変えたくないためにする、本質的でないいわゆる「ためにする」議論が散見されます。この会議に集まった有識者の方々の叡智と時間を無題にしないためにもこの会議がこのような「ためにする」議論に迎合しないように祈るのみです。

常勤監査役の経営者からの独立性を確保せよ ~コーポレートガバナンス・コード有識者会議の議論について~ 安田 正敏

常勤監査役の経営者からの独立性が担保されていないという実態が監査役制度の最大の欠陥であり、海外の投資家から日本の監査役制度が評価されない最大の理由ではないかと思われます。この問題を解決するに「中立的・独立的な職務執行を担保するため、常勤監査役として社外監査役が務める制度を導入すべきである」ということと「経営者の指揮・命令系統下に置かれている内部統制部門を監査役会の指揮・命令系統に並列させ監査役の業務監査の機能を強化する」ということをコーポレートガバナンス・コードに明記することを提案したいと思います。

指名及び報酬諮問委員会の設置で透明性確保を~コーポレートガバナンス・コード有識者会議の議論について~ 安田 正敏

第4回有識者懇談会に寄せられたに日本取締役協会の「企業の持続的成長に向けた「攻めのコーポレートガバナンスに向けて-コーポレートガバナンス・コード(日本取締役協会案)-」と経済同友会による「コーポレートガバナンス・コードに関する意見書」は監査等委員会設置会社と監査役会設置会社においても指名及び報酬諮問委員会を設置すべきであると主張していますがこれを強く支持します。特に、「過半数が独立取締役によって構成される指名諮問委員会・報酬諮問委員会」という点は重要です。

原理原則に立ち返ろう ~コーポレートガバナンス・コード有識者会議の議論について~ 安田 正敏

「あまりに実情を踏まえると前向きな議論になりません。実情をしんしゃくし過ぎているからこういう現状が起きているかもしれない」という大場メンバーの発言や「現状維持ではなく、日本らしい結果を出すために、ぜひ抜本対策を取っていただきたい」というキャメロン・メンバーの発言は、原理原則に立ち返って実情を白紙から見直すことこそ有識者懇談会に求めてられていることだと言っているのだと思います。

スピード感に欠ける会議運営 ~コーポレートガバナンス・コード有識者会議の議論について~  安田 正敏

議事録が公開されている第3回会議までの有識者会議の議論の進め方は有識者の方々の時間の無駄遣いであると思います。冒頭から最も深く議論しなければならないのは、「持続的な企業価値向上のための自律的な対応を促すことを通じ、企業、投資家、ひいては経済全体にも寄与する」コーポレートガバナンスを実現するには、何が重要でそれらの原則の優先順位はどうあるべきかという原理原則であると思います。

飛び交う独立社外取締役の是非論を切る 安田 正敏

独立社外取締役の是非論が飛び交っているが、独立社外取締役に求められる役割についての議論は深まっていないようです。この点を議論しないで是非論だけを議論しても意味がありません。

コーポレートガバナンスと企業業績 -シャープの実験 - 安田 正敏

コーポレートガバナンスと企業業績の関係についてはいろいろ議論の分かれるところですが、シャープのケースはコーポレートガバナンスの破綻が企業業績を悪化させた典型的な例を示しています。しかし、シャープの高橋興三新社長(59歳)はコーポレートガバナンス体制を一新し業績改善に向け舵を切りました。コーポレートガバナンスの改善が企業業績を改善する実験として今後の動向を見守りたいところです。

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一般社団法人実践コーポレートガバナンス研究会

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