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賃金格差とコーポレートガバナンス 門多 丈

2018年04月03日

英国政府は賃金格差問題に配慮し、賃金格差(経営者と一般従業員の報酬のカイ離率)の開示義務を会社法で定めることとした。メイ首相がBREXITのような社会的動揺の裏には格差問題があると考えたのが背景にある。


先日英国の友人と話す機会があったが、彼は英国の賃金格差問題は「米国ほどではないが深刻(イメージとして米国が3001なら英国は1501ぐらい)」とのことで、日本はどうなっていると聞かれた。「201ぐらいかと思うが、日本についてはプロフェッショナルとして経営者はもっと報酬をもらうべき」とも話した。また「賃金格差はリンゴとバナナを比較するようなもので、本当の解はないのでは」とも話した。英国政府も賃金格差の「カイ離率」についてあるべき率などの見解は示さず、企業に社会的な責任の一環としてその開示を求めているだけである。 

賃金格差問題は日本企業の経営にとっても重要な問題である。現在のコーポレートガバナンスの議論では、役員報酬については「企業の持続的な成長のベクトルに合っているか」に焦点が当たっている。役員報酬が社会や労働者などの多様なステークホルダーに配慮したものになっているかの検証も重要になることで、社外取締役が議論をリードすべき課題とも思う。

(文責:門多 丈)

※ 本記事は金融ファクシミリ新聞2018年2月8日号「複眼」コラムに投稿したものです。

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