経営幹部候補を取締役会事務局に 門多 丈
コーポレートガバナンス改革の重要課題は、取締役会と経営執行の分離である。コーポレートガバナンス・コードでは、取締役会の役割は「会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を促し、収益力・資本効率等の改善を図るべく、企業戦略等の大きな方向性を示すこと」とされている。
取締役会は、会社法などで定められた事項に関する議案を審議するのみとどまらず、激変するビジネス環境の中での競争とイノベーション戦略と経営計画について、明確な意思決定を行う機関として機能すべきである。そのためには取締役会でどのような議論をすべきかが重要で、アジェンダ設定についての取締役会議長と取締役会事務局の役割は大きい。
今後は取締役会での決議の公正さを担保するためには社外取締役が取締役会議長に就くことが望ましいが、その際には、取締役会事務局のスタッフとして社内の状況を熟知し、経営陣や関係部門と適切なコミュニケーションをとり、議長や社外取締役を支える高い資質の人材を配置が一層課題となる。取締役会には「 経営陣幹部による適切なリスクテイクを支える環境整備を行う」こと と 独立した客観的な立場から、経営陣(執行役及びいわゆる執行役員を含む)・取締役に対する実効性の高い監督を行う」ことが求められるが、社内に効果的なネットワークを持ちコミュニケーションに優れた取締役会事務局員が必要だ。
取締役会事務局のメンバーとして、自社の置かれたビジネス・競争環境を知り、企業戦略等についての取締役会で社外取締役と経営執行との真摯な議論や経営判断を目近くに見ることや、社内の事業や組織の状況を全社的な観点を理解することは、将来の経営幹部のための有効なキャリアとなる。このようなメリットは同様に若いうちに常勤監査役を経験することにもあると考える。
※ 本記事は金融ファクシミリ新聞2025年7月23日号「複眼」欄に投稿したものです。
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