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提言

2015/01/21

「コーポレートガバナンス・コード原案」に対するパブリックコメントを提出しました

平成26年12月17日に公表された「コーポレートガバナンス・コードの基本的な考え方(案)≪コーポレートガバナンス・コード原案≫~会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために~の公表について」に関し、実践コーポレートガバナンス研究会では、1月21日付で以下の通りパブリック・コメントを提出しました。
平成27年1月17日
「コーポレートガバナンス・コードの基本的な考え方(案)」へのコメント
一般社団法人実践コーポレートガバナンス研究会理事会
代表理事 門多 丈
                    
冒頭に記載されているように「コーポレートガバナンス・コード原案」(以下、コード原案という)は平成26年6月に閣議決定された「『日本再興戦略』改定2014」に基づき、わが国の成長戦略の一環として策定されたものである。一般社団法人実践コーポレートガバナンス研究会(Institute of Corporate Gavernance, Japan、以下ICGJという)は、2009年9月に設立した際、「コーポレートガバナンスは、企業経営に係るステークホルダーの利害の最適なバランスを図りながら、企業価値の最大化を追求する枠組みと活動です。ICGJはコーポレートガバナンスが企業の発展過程、及び企業における資本と経営の分離の程度に応じて、様々な形態をとることを十分認識しつつ、それぞれの企業がより良いコーポレートガバナンスを実現していくことを支える活動を行うことで、日本企業の価値を高め、究極的には日本経済の活性化、国際競争力の強化に貢献することを目指します」とその趣旨をうたっている。今回のコード原案の作成の意図と経緯は、この設立趣旨と多くの点で合致するものであり、ICGJは高く評価するものである。
コード原案においては、ICGJはいくつかの修正が必要と考えるものの、次の点については評価できる。

  1. 原則3-1「情報開示の充実」で開示の内容として、経営戦略、コーポレートガバナンスについての基本的な考え方と基本方針、経営幹部・取締役の指名、報酬についての方針と手続き、個々の取締役・監査役の選任・指名についての説明を規定したこと
  2. 基本原則4で取締役の役割・責務の一つとして「企業戦略等の大きな方向性を示すこと」と明記したこと
  3. 原則4-4などで監査役・監査役会の役割、責務を盛り込んだこと(補充原則では社外取締役との連携も協調)
  4. 原則4-7、8、9で独立社外取締役の役割、責務、活用、要求される資質を明記したこと。特に8で「独立取締役を2名以上選出すべきである」としたこと
  5. 原則4-11で取締役会全体としての実効性に関する分析・評価を行うことにより、その機能の向上図るべきことを明記したこと
  6. 原則4-14で取締役・監査役のトレーニング方針策定と実施を規定したこと
  7. 原則5でスチュワードシップ・コードに基づく株主との対話の重要性をうたったこと
しかしながら、ICGJはいくつかの点で補足する必要がある点、追加したい点があることを表明する。

1.  「コンプライ・オア・エクスプレイン」の原則について
有識者会議でも議論されていたがエクスプレインを避けるために形だけの独立社外取締役を2名置くという形骸化が懸念される。すべての重要事項についての説明義務(accountability)があるとの考え方に基づいて、コード原案で「説明を行うべき」と明記している事項以外に、重要 な事項については、コンプライしてもその事項に関する会社の考え方をエクスプレインしなければならないと明記すべきである。そのような事項とは:
  • 会社の目指すところ(経営理念)や経営戦略、経営計画
  • 独立社外取締役2名以上の設置について
  • 独立社外取締役の基準及び資質
  • 取締役会全体としての実効性に関する分析・評価についての説明(「行っています」だけで終わらすことはあまり意味がない)
  • 原則4-10の「任意の仕組みの活用」について説明する(ベスト・プラクティスの共有ができる)
2.  原則4-6 「経営の監督と執行」については「業務の執行に携わらない、業務の執行と一定の距離を置く取締役の活用について検討すべきである」では不十分である。「経営の監督と執行の分離」を目指すべきであり、非業務執行の取締役(独立社外取締役を含む)、監査役の監督の役割を強調すべきである。特に取締役会議長を非業務執行である独立社外取締役とすることで「経営の監督と執行の分離」を確かなものにすべきである。

3.  用語について「独立社外取締役」という言葉は冗長である。「独立取締役」は社外であることは自明であるから「独立取締役」とすべきである。

2014/02/10

【提言】「日本版スチュワードシップ・コード」に対するパブリックコメントを提出しました

平成25年12月26日に公表された「『責任ある機関投資家』の諸原則(案)≪日本版スチュワードシップ・コード≫~投資と対話を通じて企業の持続的成長を促すために~」に関し、実践コーポレートガバナンス研究会では、2月3日付で以下の通りパブリック・コメントを提出しました。
平成26年2月3日
「責任ある機関投資家」の諸原則(案)へのコメント
一般社団法人実践コーポレートガバナンス研究会理事会
 代表理事 門多 丈
                 
機関投資家が中長期的投資の責任を自覚し、投資先企業との「建設的で目的を持った対話」を行うことには賛成します。機関投資家が投資に当たって把握すべき内容に「投資先企業のガバナンスの状況」を明示している(原則3-3)ことも評価します。
ご検討頂きたい点を下記に申し上げます。
1)長期的な観点での建設的な対話の趣旨から、対話すべき相手については「投資先企業」いう言葉は曖昧です。スチュワードシップという言葉の本質的な意味からすると株主の負託を受けた「経営者または社外取締役を含む取締役と意見交換する」ことを明記されることが相当ではないかと考えます。(原則4など)
2)スチュワードシップの責任を果たすにあたり、もっとも配慮すべきリスクは利益相反でありその中でもインサイダー情報の受領にあると考えます。その点からは原則4-3の規定を原則2「利害相反」に盛り込むべきと考えます。また原則4.の注記(対話で入手した未公表の重要事実の厳密な管理と当該企業の株式の売買停止)は機関投資家が遵守すべき重要な項目であり、「注記」ではなく原則(2)「利害相反」の中で規定すべきと考えます。
スチュワードシップ・コードが機能するためには企業側が効果的に対応することが重要であり、企業が取締役会で然るべくコーポレートガバナンス・コードを決議するなど、しっかりしたコーポレートガバナンス体制を構築し投資家のエンゲージメントに対応できる態勢を整えていることが前提と考えます。そうすることで、スチュワードシップ・コードと共存する環境を作るべきと考えます。
以上

2013/11/15

【緊急提言】近く国会に提出される会社法改正案に「(株式公開企業等については)社外取締役を置くことを原則義務付ける」ことを規定すべきとする共同提言に参加しました

11月15日に、まとめ役のフリージャーナリストの磯山友幸様の主催で、衆議院議員会館で国会議員・報道関係を対象に説明会を開き、実践コーポレートガバナンス研究会 代表の門多が参加しました。
出席者は40名ほどで、自民党からは塩崎・柴山衆議院議員、三宅参議院議員(我々の第一回勉強会で講師を務めていただいた方)、維新の会からは椎木、杉田議員、みんなの党からは渡辺代表など、活発な参加がありました。
※本提言の趣旨は、本ページ下部よりダウンロードしてください。

当研究会以外の提言賛同者は下記の通りです。
  • 代表 久保利英明氏(弁護士)
  • 岸博幸氏(慶応大学大学院メディアデザイン研究科教授)
  • 古賀茂明氏(元経済産業省大臣官房付)
  • 高橋洋一氏(嘉悦大学教授)
  • 冨山和彦氏(元産業再生機構専務COO)
  • 原 英史氏(株式会社政策工房代表取締役社長)
  • ロバート・フェルドマン氏 (モルガン・スタンレーMUFG証券日本担当チーフアナリスト及び経済調査部長)
提言の趣旨は久保利氏が説明されました。社外取締役を置くことはアベノミクスの成長戦略の重要な要素であり、自民党が自ら成長戦略のなかで「社外取締役の導入を促進する」と取り上げていながら法案に盛り込まないのはおかしいとの考えを説明しました。

私の方からは、
  • 社外取締役の導入はアベノミクスの第三の矢の成長戦略にも深くかかわるもので、海外へのインパクトも大きい
  • 米国の新COSOルールでも取締役会が経営者から独立していることが重要な原則となっている
    • 企業経営の効率化によるROEの向上が注目されており、この分野での社外取締役の貢献も期待できる
    • 社内、社外を問わず取締役の研修、能力向上が重要である
    • 社外のみならず取締役選出についての株主総会の提案は「当会社の戦略やリスク管理の点から適当な人材であり、それらにどのように貢献できるか」の具体的な説明があるべき
    • 米国にはある取締役会の有効性(然るべき機能が果たされているか)についての第三者評価なども活用すべき
と申し上げました。
代表の久保利氏からは「ガバナンスマネジメントモデル」(本ページ下部よりダウンロード)の図を使い、日本の社内取締役は社長に従属し牽制を受ける、監査役には取締役会での決議権がないことの説明がありました。不採算部門などの切り捨てについても社内だけでは後手、後手にまわることや、みずほ銀行の事件では社外取締役が反社取引の問題を指摘したが他の取締役が動かなかったとのことで、声を大きくするためには複数の社外取締役が必要とも強調されました。今年8月15日の商事法務誌の記事を引用され上場会社の場合社外取締役の数が多いことと、利益(売上高利益率)が高いことに相関関係があるとの分析を披露されました。
元経産省の古賀氏からは、社内と社外が混じることでイノベーションが起こりうること、東証は独自のイニシャティブで資本市場の活性化に努めてもらいたい、など発言されました。
(※ 岸博幸教授、高橋洋一教授、冨山和彦氏、ロバート・フェルドマン氏は会見には欠席)

一般社団法人実践コーポレートガバナンス研究会
代表理事 門多 丈

お問い合わせ先

一般社団法人実践コーポレートガバナンス研究会

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