セミナー

2015年 月例勉強会

2015/01/19

【第56回月例勉強会】JR北海道、トップ2人の死と腐食した組織

■講師:吉野 次郎氏(株式会社日経BP 日経ビジネス記者)

■講演内容:
特急列車の脱線炎上、レール検査データの改竄――。トラブルが相次ぐJR北海道を取材中に、坂本眞一相談役が水死体で見つかった。生前の取材では、2年前に自殺した中島尚俊社長の苦悩を気づいてやれなかったことを悔いていた。「自殺することが分かっていれば、止めていましたよ」。それから1か月後に本人が逝った。JR北海道は歴代社長4人のうち2人が自決する異常事態に陥った。調査を進めると、問題の核心が少しずつ見えてきた。本社は鉄道の現場に無関心で、放置された現場ではウソとごまかしがはびこる。国土交通省の監査は形骸化し、労働組合は不毛な権力闘争に明け暮れるだけ……。 徹底した現場取材と、故・坂本氏や前社長の野島誠氏、労組委員長など8人の証言から退廃の真相に迫った「JR北海道、腐食の系譜/なぜ2人のトップは自死を選んだのか」の著者、吉野次郎氏が、コーポレートガバナンスの崩壊した組織体の成れの果てを報告し、処方箋を考える。

■講師略歴:
慶應義塾大学環境情報学部を卒業し、1996年に日経BP入社。「日経コミュニケーション」編集部で通信業界を、「日経ニューメディア」編集部で放送業界を取材する。2007年から「日経ビジネス」編集部に所属。電機業界、自動車業界を担当した後、事件、事故、内紛など、企業の不祥事を取材している。 著書に『JR北海道、腐食の系譜/なぜ2人のトップは自死を選んだのか』(日経BP社、2014年)、『テレビはインターネットがなぜ嫌いなのか』(日経BP社、2006年)。

お問い合わせ先

一般社団法人実践コーポレートガバナンス研究会

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