セミナー

2012年 月例勉強会

2012/06/18

【第28回月例勉強会】オリンパス事件からみたコーポレートガバナンスの課題~事業再生にコーポレートガバナンスはどう機能すべきか

■講師:
冨山和彦氏(株式会社経営共創基盤 代表取締役CEO)

■講演内容:
オリンパス事件を一企業の単なる企業不祥事として片づけてはならない。この事件の根底には日本企業のコーポレートガバナンスが抱える多くの問題が凝縮して横たわっている。企業再生のプロフェッショナルでもあり、コーポレートガバナンスについても鋭い意見を発し続けている株式会社経営共創基盤代表取締役CEOの冨山和彦氏がこの問題を読み解き、同時にオリンパスの事業再生の鍵の一つであるコーポレートガバナンスはどう機能すべきかを論じる。

■講師略歴:
BCG、コーポレイトディレクション代表取締役社長を経て、産業再生機構設立時に参画しCOOに就任。機構解散後IGPIを設立し現在に至る。オムロン社外取締役、ぴあ社外取締役、朝日新聞社社外監査役、中日本高速道路社外監査役、みちのりホールディングス取締役、財務省・財政投融資に関する基本問題検討会、文部科学省・科学技術・学術審議会基本計画特別委員会委員 。近著に「挫折力(PHP研究所)」、「カイシャ維新(朝日新聞出版)」がある。東京大学法学部卒、スタンフォード大学経営学修士(MBA)、司法試験合格。

2012/05/30

【第27回月例勉強会】国際比較の視点から見たコーポレート・ガバナンス~新しい会社法制を考えるにあたって

■講師:
栗原脩氏(弁護士/明治大学法科大学院 特任教授/信州大学法科大学院 非常勤講師)

■講演内容:
コーポレート・ガバナンスは古くて新しい問題である。現状、わが国では会社法制の見直しの主要テーマの一つとなっており、その帰趨が注目を集めている。株式会社についての法の規律のあり方は国際的にみてかなり共通の要素がみられるものの、コーポレート・ガバナンスの実際をみると、国ごとにかなり個性のある展開となっている。国際比較の視点に立ちつつ、今後のわが国のコーポレート・ガバナンスのあり方を考えてみることにしたい。

■講師略歴:
1968年株式会社日本興業銀行入行、1996年 同行 取締役証券部長、1998年興銀証券株式会社常務取締役などを歴任。2002年司法修習生(第56期)。2003年10月 弁護士登録、現在に至る。1968年 東京大学法学部卒業。著書・論文:「新しい金融のフレームワーク」(2004年、中央公論事業出版)、「フィナンシャル・リテラシーを考える」(2011年5月、日本法律家協会会報「窓」No.79)、「連載 コーポレートガバナンスの潮流」(2011年11月~2012年4月、週刊金融財政事情)など。

2012/01/26

【第23回月例勉強会】終わりなき危機~9.11、9.15、3.11

■講師:
水野和夫氏(埼玉大学大学院 経済科学研究科客員教授)

■講演内容:
日本の「失われた20年」はいまだ出口が見えない。この間、世界はグローバリゼーションと帝国化が加速したが、9.11、9.15そして、欧州ソブリン問題など海外環境はますます不透明さを増している。さらに千年の一度の東日本大震災と福島第一原発事故で日本は未曾有の被害を被った。こうした歴史的な危機において、日本はいかに立ち向かっていくか、あるいは「近代」とはなんだったのかを改めて問い直す時期にきている。こうした視点から、21世紀の問題と課題を考えてみたい。

■講師略歴:
1980年 八千代証券入社。1981年合併により国際証券、2002年 三菱証券・理事・チーフエコノミスト、2005年 三菱UFJ証券・参与・チーフエコノミスト。2009年4月埼玉大学大学院 経済科学研究科客員教授(現任)2010年5月三菱UFJモルガンスタンレー証券チーフエコノミスト。2010年9月同社退職。近著、「終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか」等著書多数。1977年 早稲田大学政治経済学部卒業。1980年早稲田大学大学院経済学研究科修士課程終了。

2012/02/23

【第24回月例勉強会】金融行政の大転換と日債銀事件

■講師:
東郷重興氏(元日本債券信用銀行頭取)

■講演内容:
昨年の8月30日に旧日債銀事件の無罪判決が東京高裁での差戻審で下された。旧日債銀が破綻したのは1998年12月、破綻した金融機関には公的資金が投入される代わりに、国策捜査が進められていた時代だった。1990年代に入り、不動産バブルが崩壊し、我が国の金融機関は、大量の不良債権を抱えるに至り、その処理は喫緊の課題であった。今回の冤罪事件とその背景に何があったかを当事者が明らかにすることにより、金融機関の不良債権処理をめぐって急転換を余儀なくされた金融行政と政治の意図を明らかにする。

■講師略歴:
1966年日本銀行入行。1993年同行政策委員会室長、1995年国際局長を経て1996年5月同行退任。翌6月直ちに日本債券信用銀行常務取締役に就任。1997年8月同行頭取に就任。1998年12月同行退任。2000年6月 株式会社大阪造船所社長(同年8月株式会社ダイゾーに社名変更)。2009年6月 同社退任。2010年6月 日本ラッド株式会社社長、2011年6月 同社総括執行役員。現在に至る。

2012/03/21

【第25回月例勉強会】賢明なる投資家によるガバナンスと危機管理

■講師:
岡本和久氏(I-O ウェルス・アドバイザーズ株式会社 代表取締役社長)

■講演内容:
生活者はCEOである。CEOと言っても最高経営責任者ではない。Cはコンシューマー(消費者)、Eはエンプロイー(従業員)、Oはオーナー(企業の保有者=株主)である。つまり、生活者は商品やサービスの購入行動を通じて企業を選択し、従業員として企業に働き、仕事を通じて良い社会造りに貢献する。また、株式投資を通じて株主としての企業ガバナンスに参画する。同時にガバナンスと共にいま、注目されているのが危機管理である。危機管理はいまや企業も個人も避けて通ることはできない。証券アナリスト歴15年、年金運用歴15年、投資教育家歴7年の経歴に基づき個人投資家と企業とのかかわり合いと外資系企業と長い海外生活を通じて体験した危機管理についてお話をする。

■講師略歴:
1971年日興證券株式会社入社、ニューヨーク現地法人、情報部などで証券アナリスト・ストラテジスト業務に従事。1992年、同社を退社。バークレイズ・グローバル・インベスターズ(現ブラックロック・グローバル・インベスターズ)で、2005年まで13年間代表取締役社長として年金運用業務に携わる。2005年5月、個人投資家向け投資セミナーを行うI-Oウェルス・アドバイザーズ株式会社を設立、代表取締役社長に就任。現在、同社でマンスリー・セミナー、DIY資産運用教室などを開催する傍ら、長期投資家仲間によるクラブ・インベストライフを主宰。「賢い芸人が焼肉屋を始める理由~投資嫌いのための『和風』資産形成入門」(講談社+α新書)など多数。米国コロンビア大学留学後、1971年、慶應義塾大学経済学部卒。

お問い合わせ先

一般社団法人実践コーポレートガバナンス研究会

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