セミナー

月例勉強会

2017/12/20

【第88回月例勉強会】エーザイのコーポレートガバナンスの現況

■講師:直江 登 氏(エーザイ株式会社 取締役・監査委員)

■講演内容:
昨今のコーポレートガバナンス強化の流れにより、マネジメント型のガバナンスを選択した会社に対してもモニタリング機能をよりいっそう強化していくことが求められている。そのような中、エーザイ株式会社は2001年にいち早くコーポレートガバナンスガイドライン規約を制定し、2004年にモニタリング型のガバナンス体制に移行。経営戦略の根幹に存在するhhc理念(human health care)の具現化を目指し、企業価値の向上に取り組んで来た。
 今回は、エーザイ株式会社 取締役・監査委員の直江氏をお迎えし、同社のコーポレートガバナンス体制強化の変遷や取締役会・3委員会(指名・報酬・監査)の活動状況、継続的・自律的なガバナンスシステム充実の仕組み等について、詳しくご説明をいただいた。

■講師略歴:
1978年 明治薬科大学卒業・薬剤師試験合格、同年 エーザイ株式会社入社。2005年 執行役 医薬事業部長、2011年 常務執行役 エーザイ・ジャパン・プレジデント。2014年より取締役・監査委員を務める。

2017/11/28

【第87回月例勉強会】M&Aと取締役の善管注意義務

■講師:木内 潤三郎 氏(EY弁護士法人 マネージングパートナー)

■講演内容:
日本企業による海外企業のM&Aは、過去最高レベルに達している。国内市場の縮小とグローバル競争の中で勝ち残るために、果敢にリスクを取る経営陣が増えていることが窺われる。しかし日本企業は一般に「特にM&Aが下手」と言われ、「失敗」と評価されるM&Aも多い。では、M&Aが失敗に終わり、会社に損失を与えた場合、そのM&Aを承認した取締役たちは善管注意義務違反を理由に個人的な法的責任を負うのだろうか。判例は、M&Aの場面においても「経営判断の原則」を適用し取締役に広い裁量を認めているが、その適用のあり方は明確ではない。したがって、M&Aに携わる者は、裁判で争われた具体的事例を通じて感覚を養っておく必要がある。そこで今回は、本分野の専門家であるEY弁護士法人の木内弁護士をお迎えし、判例と実務を踏まえてM&Aにおける取締役の善管注意について解説していただいた。

■講師略歴:
慶應義塾大学卒(1997年)。在学中に司法試験に合格し、1999年弁護士登録。ニューヨーク大学(NYU)ロースクールにてLL.M.取得(2003年)。2004年ニューヨーク州弁護士登録。外資系大手法律事務所フレッシュフィールズにて日本人として初めて内部昇格によりパートナーとなる(2007年)。2016年12月EY弁護士法人の代表に就任(現職)。主にクロスボーダーのM&A、ジョイントベンチャー、組織再編、IPOなどを取り扱う。

2017/10/18

【第86回月例勉強会】関西ペイントのグローバル化戦略とコーポレートガバナンス ~リソースの少ないグローバル中堅後発メーカーのチャレンジャーとしての戦略~

■講師:石野 博 氏(関西ペイント株式会社 代表取締役社長)

■講演内容:
トップメーカーによる寡占化が急速に進むグローバル塗料業界。この激しい競争の中で勝ち残るためには、M&Aをはじめとする事業拡大に加え、更なる成長機会の模索が求められる。
今回の講師である石野氏は、商社マンから関西ペイントのトップに転身後、そのリーダーシップを遺憾なく発揮して同社のグローバル化を進めて来た。アフリカでの現地最大手塗料メーカー買収に続き、直近では欧州の大手塗料メーカーであるヘリオス社の買収などの積極的な海外戦略により、同社は売上の6割近くを海外で稼ぐグローバル企業へと急速な変貌を遂げた。今後も海外事業の比率を更に拡大させ、自動車塗料で名実とも世界トップ企業となることと、その他事業分野においても一層のグローバル化を加速することを目指している。ご講演では、グローバル市場において後発の中堅企業のチャレンジャーと認識する関西ペイントが、どのような成長シナリオを描き、グローバル化を進めてきたかを紹介していただいた。また、成長段階で発生する親会社の経営・組織の体制、M&A後の子会社の経営への権限委譲や統制といった多くの課題とどのように立ち向かって来たか、同社のコーポレートガバナンスの考え方についてもお話しいただいた。

■講師略歴:
兵庫県西宮市出身。1975年 東京大学法学部卒業、1982年 ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士(MBA)取得。1975年 三菱商事入社。2003年3月 関西ペイント入社。2008年 常務取締役。2010年 取締役専務執行役員として営業、国際、調達部門を管掌。2011年 南アフリカの塗料最大手フリーワールド・コーティングス社(現、カンサイ・プラスコン・アフリカ社)の買収にあたっては現地最前線で指揮にあたる。2013年4月 代表取締役社長に就任(現職)。2015年~2017年 日本塗料工業会会長。

2017/09/14

【第85回月例勉強会】日本企業の行動変化と株式市場

■講師:稲野 和利 氏(野村アセットマネジメント株式会社 顧問/元 日本証券業協会 会長)

■講演内容:
近年、上場企業の企業収益は順調に増加し、ROEも向上傾向にある。具体的行動変化を見ると、「M&Aの件数・金額の増加」「海外現地法人の売上高増加」「株主還元の強化」「個人株主への対応充実」「株主総会運営の変化」「株式持ち合い比率の低下」「親子上場件数の減少」などが目立つところであり、こういった行動変化の背景には「コーポレート・ガバナンス・コード」「スチュワードシップ・コード」などを受けての経営者自身の意識変化がある。
そこで今回は、野村アセットマネジメント株式会社 顧問の稲野和利氏をお招きし、主として機関投資家という立場からコードの実践という観点での現実的問題点に言及すると同時に、かつて指名委員会等設置会社において経営に携わった経験を踏まえた問題意識をご披露いただくこととなった。また最近、日本企業の海外子会社による重大な不祥事が続発しているが、連結ベースでの取締役会における監督責任についてもお話をいただいた。

■講師略歴:
昭和28年生まれ。昭和51年 東京大学法学部卒業。同年 野村證券株式会社 入社、平成9年 取締役、平成12年 専務取締役。平成14年 野村アセットマネジメント株式会社 取締役社長 兼 野村ホールディングス株式会社 取締役、平成15年 野村ホールディングス株式会社 取締役副社長 兼 Co-COO。平成20年 野村證券株式会社 執行役副会長、平成21年 野村アセットマネジメント株式会社 取締役会長、平成23年 取締役会議長。平成25年 日本証券業協会 会長に就任。平成297月より野村アセットマネジメント株式会社 顧問(現職)。平成21年~25年 経済同友会 副代表幹事、投資信託協会 会長、日本証券アナリスト協会 会長も務める。

2017/07/05

【第84回月例勉強会】グローバルな投資銀行から見た日本のコーポレートガバナンス改革の現状と課題

■講師:清水 大吾 氏(ゴールドマン・サックス証券 株式営業本部 業務推進部長)

■講演内容:
日本は失われた20年を経て、責任投資をベースとしたインベストメント・チェーンの改善が喫緊の課題となっている。チェーンの重要な当事者である機関投資家と事業会社に対してスチュワードシップ・コードとコーポレートガバナンス・コードが導入され、日本企業のあり方も大きく変わろうとしているが、株主至上資本主義を一方的に受け入れる訳ではなく、日本的な良い部分を残しつつ開放的な経営に舵を切ることによって稼ぐ力を強化することが重要だ。証券会社はこの改革を本質的に、そして実質的に推進するために機関投資家と事業会社を繋ぐハブの役割を積極的に果たすべきだと考えられる。ゴールドマン・サックスはグローバルなフランチャイズと海外投資家のネットワークを活用し、ハブの役割をビジネスとして成立させる事でより継続的で力強い推進役になろうという試みを行っており、その試みを詳しくお話しいただいた。

■講師略歴:
1975年10月26日愛媛県生まれ。四国最西端の西宇和郡三崎町(現伊方町)で幼少時を過ごす。過疎化の激しい地域だったために小学校は一学年4人だけという小学校時代を経験。2001年3月に京都大学大学院工学研究科を卒業し、2001年4月に日興ソロモン・スミスバーニー証券会社に入社、株式トレーディングや金融商品開発業務に携わる。2007年にゴールドマン・サックス証券株式会社に入社し金融商品開発部に所属。商品開発に携わる傍ら、200社以上の事業会社、機関投資家、海外投資家との議論を通してスチュワードシップ、コーポレートガバナンスの啓蒙に尽力する。2016年に株式営業本部に異動し、業務推進部を新設。業務推進部長としてスチュワードシップ、コーポレートガバナンス、責任投資を担当し、日本経済新聞夕刊において責任投資に関する連載も寄稿。単なる啓蒙活動に留まらず、ガバナンス改革の結果として期待される日本企業のバランスシート効率化ビジネス(政策保有株の売却等)に注力。

お問い合わせ先

一般社団法人実践コーポレートガバナンス研究会

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