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富士ゼロックスの会計不正の真の教訓は? 門多 丈

富士ゼロックス社の不適切会計についての「調査報告書」は、内容的には「事故調査書」でしかない。富士フィルム・グループ全体の内部統制の不備についての掘り下げが足りず、今後のために有効なコーポレートガバナンス改善の提言とはなっていない。

研究不正 - 科学者の捏造、改竄、盗用:黒木登志夫著/中央公論新社 書籍レビュー

本書で紹介される研究不正は、本質的に企業という場で起きる不正と同根です。不正は、本書の著者である黒木博士の専門領域であるがん細胞のように、研究組織や企業以外にも政府、官僚組織、地方自治体などおよそ人間の活動するところに潜む「不正がん細胞」とでも呼んでいいような原因から起きます。それは、動機、機会、正当化という不正のトライアングルです。この「不正がん細胞」の中の動機、機会、正当化という「遺伝子」に決定的な作用を及ぼす因子は人の心の中にある「倫理」ではないでしょうか。

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