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会社法制部会の論点(2):企業統治の在り方 ~監査役会の監査機能 安田 正敏

監査役設置会社においては、監査役は取締役の違法な行為に対する十分な牽制機能をもっているが、経営者の行う経営の妥当性に関する監視を期待されていないという意見が多数です。したがって、この役割が期待される一定の独立性の要件を満たした社外取締役を義務付けるべきかどうかが重要な争点になってきます。

会社法制部会の論点(1) 安田 正敏

4月から現在までに法制審議会・会社法制部会において議論されたことをこれから数回にわたって概観します。これらの論点は相互に関連しており、議論を見ていく中でその関連を念頭においてみていくことが重要です。また、会社法はすべての会社に適用される基本法ですから、ここでの議論もそのことを念頭においてみていくことが重要だと思います。

形式論対実質論-社外取締役を巡る議論 安田 正敏

コーポレートガバナンスに係る外形的制度の整備に関する議論はできるだけ早く決着をつけ、それをどのように機能させ企業価値の向上に結びつけるのかということに早急に取り組む必要があります。

高い法人貯蓄率はコーポレートガバナンスの失敗? 安田 正敏

「高い法人貯蓄率はコーポレートガバナンスの失敗」という主張をどう受取るかによってコーポレートガバナンスを巡る議論も大きく変わると思います。

社外取締役のインサイダー疑惑報道について 安田 正敏

西友の一人の社外取締役(2007年当時)によるTOBに関するインサイダー取引疑惑が報道されましたが、この事件を「社外」取締役否定の方向に向けるのではなく、社内、社外を問わず会社役員がその責任の重さをもう一度かみ締め、統制環境を見直す機会にしていただきたいと思います。

ITガバナンスとITコスト削減 安田 正敏

現在の企業経営はIT無しではやっていけないということは今さら言うまでもないことですが、企業経営者が自社のIT業務を理解し適切に統制しているかどうかという点については必ずしも当たり前のことではないのが実情のようです。

「投資家」とは「株主」だけだろうか 安田 正敏

日本の個人のお金が銀行預金や生命保険あるいは年金という形で間接的に株式市場に係っている現実をみると、直接的な株主だけではなく、上場企業のガバナンスはもっと広い市民社会を意識する必要があると思います。

日本企業の業績低迷とコーポレートガバナンス 安田 正敏

現在の日本企業の業績低迷を打破するためには、高性能なエンジン(技術)と十分な燃料(資金)を積んだ車の運転手(経営者)に思いっきりアクセルを踏ませるためにコーポレートガバナンスの仕組みをどう変えていくかという議論が重要ではないかと思います。

取締役会議事録について 安田 正敏

日本企業の取締役会議事録に議論の内容を記載されていないケースがあるようです。このようなケースの場合、コーポレートガバナンスの外形的制度についていくら議論し改善しようとしても、実質的にそれが機能することは難しく虚しい努力に終わります。外形的制度の議論もさることながら、このような状況をどのように変えていくかということがより重要なのではないでしょうか。

内部統制の観点から見たセクハラ問題 安田 正敏

セクハラ問題に対する認識は最近大きく変わりましたが、いまだに企業内の男女を巡る特異な事件であるという見方が強いように思います。しかし、内部統制という観点から見たとき、それはそのような行為を起こし易い企業環境が存在するという統制環境の問題であると思います。

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一般社団法人実践コーポレートガバナンス研究会

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